「あの頃は金がザクザク入ってきてたよ。欲しいものがあるときは、マネージャーに電話すればすぐにキャッシュがドーンと積まれる。俺達は全速力で突っ走っていた。エアロスミスは“金のなる木”だった。世界中のメジャーなコンサート会場を満杯にしていたからな。」
1971年、当時21歳だったジョー・ペリーは2歳年上のスティーヴン・タイラーらと共にエアロスミスを結成する。
1973年に1stアルバム『Aerosmith(野獣誕生)』を発表して以降、1974年の『Get Your Wings(飛べ!エアロスミス)』、1975年の『Toys in the Attic(闇夜のヘヴィ・ロック)』、1976年の『Rocks』と3枚のアルバムを立て続けにヒットさせアメリカンハードロックバンドの最高峰として不動の地位を確立する。
彼が27歳を迎えた1977年頃から、エアロスミスは日本やヨーロッパーを含む大規模なツアーをこなす日々を送っていた。
「ノンストップで続くツアーのせいで俺はクタクタだった。だけど日本での7公演が決まったと聞かされたときはとても嬉しかったよ。当時、アジアはロックンロールの巨大なマーケットになりつつあったしね。早く日本に行きたくてたまらなかったよ。」
その合間に新作のレコーディングが行われるという過酷なスケジュールになり、メンバーは以前から使用していたドラッグの量を増やしながらなんとか乗り切っていたという。
そんな中リリースした5thアルバム『Draw the Line』(1977年)が全米チャートを11位まで駆け上がるヒットを記録する。
「東京公演では、ビートルズを日本に招いた伝説のプロモーター、Mr.ウドー(有働誠次郎)が、エアロスミスをまるでビートルズ再来のように歓待してくれたんだ。日本ではドラッグこそご法度だったが、ありとあらゆる酒がエンドレスで振る舞われた。ショーには予想もしなかったほどの大観衆が詰めかけてくれた。日本のファンは礼儀正しくて、1曲が終わるごとに10秒間ほど熱烈に拍手喝采をしてくれたあとにピタッと静かになる。針が落ちでも聞こえるくらいシーンとなるんだ。俺は自分達がなにかヘマでもしでかしたのかと通訳にたずねたんだ。通訳は俺にこう言った。“客が静かになるのは、曲の合間の君達の言葉や動きを何一つ逃すまいと思っているからだよ”ってね。驚いたよ!それほど真剣に聴いてくれるなんて泣かせるぜ!」
1978年3月には、ロックフェスティバル『California Jam 2』でヘッドライナーを務め、同年7月に公開されたビートルズのアルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』を取り上げた同名タイトルの映画にも出演している。
そんな多忙な日々を送る中、バンド内では彼とスティーヴンの関係悪化が進み、ステージ上で小突き合いまでしていたという。
「あの頃はスティーヴンとも色々あったけど、俺達はまだやれる!その信念は変わっていなかった。約5年に及ぶツアー生活でヘトヘトだったのは確かだ。そんな中、ニューヨークにある地下のスタジオに籠って、8トラックに新曲を録音したんだ。セックス・ピストルズやラモーンズからの影響をモロに感じさせる数曲だった。当時、パンクがロックンロールに持ち込んだむき出しのエネルギーには恐れ入ったよ。奴らのアティテュードも気に入った。パンクロックの原型といわれるニューヨーク・ドールズからも数年前に衝撃を受けていたよ。パンクに対する俺達の答えとして作った曲が“Bright Light Fright”だった。」
1977年12月にリリースされたエアロスミスの5thアルバム『Draw the Line』は、当時コロムビアレコードの売り上げ新記録を更新した。
発売後わずか6週間以内で100万枚を超えるセールス記録を叩き出したのだ。
「俺達は全速力で突っ走っていた。エアロスミスは“金のなる木”だった。」
<参考文献『ジョー・ペリー自伝~エアロスミスと俺の人生~』ジョー・ペリー (著), デヴィッド・リッツ (著), 細川真平 (監修), 森幸子 (翻訳), 前むつみ (翻訳), 渡部潮美 (翻訳), 久保田祐子 (翻訳), 木戸敦子 (翻訳)/ ヤマハミュージックメディア>
こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。
【歌ものがたり2022 雨ニモマケズ風ニモマケズ】
8月6日(土)東京(調布市)柴崎RATHOLE
8月7日(日)埼玉・新所沢LAD COMPANY
8月19日(金)徳島 阿波踊り&ミュージック Cafe&Bar コティ
8月20日(土)徳島Music Bar Ricky
8月21日(日)倉敷 下津井スタイラス
8月22日(月)兵庫(伊丹) BAR BOILER ROOM
8月26日(金)東広島(西条)HOTEL VAN CORNELL屋上
8月27日(土)福岡(警固)呑処 岡ひろ
8月28日(日)大牟田 陽炎
9月3日(土)田川Diamond Moon
9月4日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis
9月10日(土)米子MUSIC PUB海あに
9月17日(土)京都LIVE&SALON夜想
9月25日(日)久留米 八百屋カフェ農と音1号店
10月7日(金)兵庫(伊丹)HEAVEN`S KITCHEN伊丹昆陽店
10月8日(土)広島・呉Albatross
10月9日(日)岡山LIVE Cafe ペペの家
10月10日(月・祝)岡山Desperado(Bar side)
10月14日(金)唐津の海賊
10月15日(土)小倉Bar Disa
10月21日(金)八戸Bar FLAT
10月22日(土)能代ハックルベリー
10月23日(日)秋田カウンターアクション
10月29日(土)横浜Bar Brixton Market
10月30日(日)静岡・三島 ぐらBar’s
11月3日(木・祝)群馬・前橋 呑竜横丁
11月22日(火)札幌SALINAS
11月23日(水)恵庭Mojo Hand
12月2日(金)大阪 大きな輪
12日3日(土)和歌山OLD TIME
12月4日(日)広島Jammin’ bar
12月10日(土)福岡NIKAI
12月11日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
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【THE HUNDREDS 佐々木モトアキ×NOBUYAN’ Special Acoustic Live Tour 2022 “Only 2Men-6Days”】
9月18日(日)大阪 新世界ヤンチャーズ
9月19日(月・祝)名古屋 ROLLING MAN
9月22日(木)福岡 Bar KINGBEE
9月23日(金・祝)福岡 Bar KINGBEE
10月1日(土)新潟 Live Bar Mush
10月2日(日)仙台 Cafe de Lucille
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【佐々木モトアキ×Keith “唄うたいと雷神” Autumn/Winter 2022 Japan Tour】
11月10日(木)大分・日田Chewing Gum
11月11日(金)佐賀 雷神
11月12日(土)福岡・雑餉隈ZASSHO JAM
11月13日(日)熊本・八代7th chord
11月19日(土)札幌Log
11月20日(日)釧路 ガソリンアレイ
11月26日(土)高円寺MOONSTOMP
12月17日(土)埼玉・所沢MOJO
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佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。
佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。
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