ギブソンES-335が発表されたのは1958年で、フライングVやエクスプローラーと同じタイミングだったという。
ボディーの両サイドに空洞を持ち、中央は埋まっているセミアコースティックギター(セミアコ)は、それ以前には存在しなかった。
この「ES」の名は、エレクトリック・スパニッシュ(=横に構えるギター)を意味するもので、1940年代から使われているフルアコースティック・ギター(フルアコ)の型番を受け継いだものなのだ。
愛器“ルシール”をトレードマークにしてきたB.B.キングを筆頭に、ロックンロールの創始者の一人チャック・ベリー、「ミスター335」の異名を持つラリー・カールトン、元アース・ウィンド・アンド・ファイアのアル・マッケイなどなど、このES-335に魅了されたギタリスト達は数々の名演・名盤を残してきた。
そして…若き日のエリック・クラプトンにとってもこのES-335は究極のギターだったという。
2004年のクラプトン主催Crossroads Guitar Auction(クロスロード・ギター・オークション)の時に彼はES-335を愛用していた理由についてこんなことを語っている。
「当時はソリッドボディーであること、ボディーにバインディングがないことなど、今自分が気に入っていること反対の理由でフェンダーよりもギブソンを選んでいたんだ。」
クラプトンは少年時代にチャック・ベリーが弾いていたES-345に憧れていたという。また、フレディ・キングがレコードジャケットでチェリーレッドのES-345を手にした姿を見たときに“ギブソンのセミアコこそ本物のブルース/ロックのギターなんだ!”と、秘かに心に決めていた。
だが、当時のイギリスではアメリカの音楽情報はもとよりレコードすら貴重で、アメリカの楽器などなかなか手に入らなかった。
ヤードバーズの仕事で金を貯めたクラプトンは、ロンドンの楽器屋街チャリングクロスロードで遂に1964年製の新品のES-335を手に入れたのだ。
その40年後…この“ワンオーナー”のギターは前出のオークションで史上最高額のギブソンギターとなったという。
その時に売却されたのが、クラプトンが40年間弾きつづけたES-335だった。
管理人でもあるギターテクのリー・ディクソンはそのギターを「数あるES-335の中でも最高の音を持つ名器だ!」と絶賛している。
クラプトンの代名詞ともいえる“ブラッキー”(フェンダーのストラトキャスター)よりも愛用歴も長く、あえて頻繁に弾きたおしていないところからも“隠れたメインギター”としてファンからも愛され続けてきたギターだ。
関係者の証言によると、クラプトンはヤードバーズ時代に2本のES-335を所有していて、そのうちの1本をメンバーのクリス・ドレヤ(リズムギター/ベース)に貸していたという。
クラプトンはVOX-AC30のアンプに繋いだテレキャスターがメインだった当時、まだ自分のサウンドを模索しながらES-335やグレッチも併用していたのだ。
ヤードバーズを脱退し、今度はクリームを始動させた際にクラプトンはES-335を頻繁に弾くようになる。
<参考文献『ヤングギター・コレクションVol.2 エリック・クラプトン』シンコーミュージック>
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