1960年代に“天才ギター少年”として音楽関係者の間にその名を轟かせていた日本人がいた。
彼の名はChar(チャー)。
当時まだ十代の半ばだったという。
1955年、東京都品川区戸越で生まれた彼は
6歳でピアノを習いはじめ、兄の影響から8歳でギターを手にする。
ベンチャーズやエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミ・ヘンドリックスなどから影響を受けた彼は音楽に没頭する日々を送っていた。
ピアノよりもギターに没頭するのを心配した父親が、彼の部屋に入って「お前は将来何になりたいんだ?」と問い詰めたところ、彼は壁に貼ってあるジミヘンのポスターを指差して一言。
「これ。」
12歳で早くもロックバンドを結成してディスコで演奏するようになる。
15歳の時には既にスタジオミュージシャンとして仕事をしていたという。
そして17歳になる頃には、金子マリ、佐藤準などと“スモーキー・メディスン”を結成し注目されるようになるが…バンドはレコードを出す前に分裂。
そして21歳を迎えた1976年6月にシングル「NAVY BLUE」でソロ・デビューを果たし、9月にはアルバム『Char』を発表。
しかし、内容は良かったものの当時まだロックに馴染みのなかった日本のリスナーには届かなかった。
彼をスカウトしメジャーデビューさせた担当ディレクターの渡辺有三はこんな風に述懐している。
「僕は性格的にメジャー志向ですから彼を“売りたい”と思っていたんです。彼には“一度売れてから好きなことをやればいいじゃないか”と説得したんです。彼も納得してくれました。彼の中でもデレビに出て思いっきりロックで暴れたいという気持ちもあったんでしょうか。そして二人でヒットを狙うためには徹底しようと決めたんです。」
そして1977年6月25日2ndシングル「気絶するほど悩ましい」がリリースされた。
売上は30万枚を記録し、狙い通りのヒットとなった。
渡辺ディレクターは当時を振り返りながらこう語る。
「初めから何々風はやめようと思ったんです。まずは歌詞を当時ピンクレディーのヒットなどで一世風靡していた阿久悠さんにお願いしました。そして曲は梅垣達志さんに頼み、彼のロック指向とは異なる“歌謡ロック”の路線を打ち出したんです。ヒットメーカー(作家)のエッセンスをCharという存在に注入すれば、今までにないメジャーなロックが生まれると思ったんです。」
その戦略は見事に成功し、翌1978年には「逆光線」「闘牛士」とヒットを飛ばし、同時期に登場した世良公則&ツイスト、原田真二と共に“ロック御三家”と呼ばれるようになった。
<引用元・参考文献『フォーク名曲事典300曲』/富澤一誠(ヤマハミュージックメディア)>
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