Quantcast
Channel: 佐々木 モトアキ – TAP the POP
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1679

沢田研二の名曲「我が窮状」〜稀代のスーパースターの反骨精神、歌に込めた切なる願いとは?

$
0
0


麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが 
忌まわしい時代に 遡るのは 賢明じゃない
英霊の涙に変えて 授かった宝だ

この窮状 救うために 
声なき声よ集え
我が窮状 守りきれたら 
残す未来輝くよ


【窮状(きゅうじょう)】という言葉を辞書でひいてみる。
「困っている状態」「大変苦しい立場にいるようす」「痛々しい状態」などと書いてある。
この歌は、日本を代表する人気歌手“ジュリー”こと沢田研二が2008年(平成20年)に発表した還暦記念アルバム『Rock’n Roll March』に収録されている。
作詞は彼自身の手によるもので、作曲は沢田の盟友でもあり日本を代表する作曲家、大野克夫によるものだ。 

麗しの国 日本の核が 歯車を狂わせたんだ
老いたるは無力を気骨に変えて 礎石となろうぜ
諦めは取り返せない 過ちを招くだけ


以前、彼は新聞のインタビューでこんなことを語っている。

還暦の前のあたりから『言いたいことを言わなきゃ』と思うようになった。
60歳越えたら余生、死ぬ準備をしているようなものだから。
アイドル時代は『表現の自由』がなかった。
華麗なジュリー、セクシーなジュリーに似合わないことは言えなかった。
芸能界で今“言いたいこと”を堂々と歌える歌手は多くない。
様々なしがらみが、様々な形でつきまとうから。
僕も『テレビに出られなくなるよ』と言われたことがある。
それでいい。
18歳でこの世界に入り、いつまでもアイドルじゃないだろ。
昔はジュリー、今はジジイ(笑)
太ったっていいじゃない(笑)
好きな事を、コツコツとやっていこうと思っている。
昔の名前を利用しながら…ね(笑)

[2012年5月4日付朝日新聞より抜粋]


彼はザ・タイガースでデビューした19歳から現在に至るまでの約50年間、毎年欠かすことなくレコーディングし、作品を発表し、ツアーを行ってきた。
この実績は、日本はおろか海外でも類を見ない偉業といえるだろう。
還暦を過ぎて“言いたいこと”を歌うスタイルをより濃く打ち出しながら現在もコンサートを中心とした活動を続けている。
また、ここ数年は『自分はテレビに出られない(正確には出ない)』という理由でNHK紅白歌合戦からの(過去のヒット曲での)出演オファーを何度も断っているという。
彼はナツメロを唄う“昔の歌手”ではなく、現役のアーティストである。
彼のコンサートの当日券売り場に行列ができることはないという。
それは何を意味するのか?
そのほとんどの公演で約7,000円のチケットが完売するのだ。
彼は日本で初めて野球場で唄った男だ。
そして日本で初めて武道館単独公演を成功させた男でもある。
日本で初めてテレビ局が用意した楽団の伴奏ではなく、自分のバンド持ち込んでパフォーマンスしたのも彼だ。
日本人として初めてフランスのチャートで上位にランクインした男としても知られている。
還暦にして東京ドーム&京セラドーム大阪を埋め尽くしたファンを前に、約6時間半にも及ぶステージで80曲を歌いきったアーティストは彼の他にいないだろう。

「僕は夢を見ない、なぜなら16歳の頃からずっと憧れていた夢の世界に今もいるから。」


【沢田研二オフィシャルサイト】
http://www.co-colo.com

沢田研二『ROCK’N ROLL MARCH』

沢田研二『ROCK’N ROLL MARCH』

(2008/ココロ・コーポレーション)





こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動(公演スケジュール)です♪
全国で弾き語りライブを展開しながら、オリジナル楽曲に加え、TAP the POPでご紹介した楽曲なども(ちょっとした曲解説をしながら)カヴァーして歌っております。
コラムをご愛読いただいている皆様のご来場を心よりお待ちしております。
体験型TAP the POPを是非お楽しみに下さい♪


【佐々木モトアキ独り唄い“歌ものがたり2020”九州2DAYS】

■2月22日(土)佐賀・ROCKRIDE〜Que Sera ,Sera Vol.2〜
w/サトシ-コウイチ(CARNABY STREET)、北島健吾&山口孝治(THE ALUCARD)
■2月23日(日)大牟田・陽炎〜ワンマン公演〜

↓チケットご予約&公演詳細はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12561944586.html



【山善×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR “ちょっと長い関係の歌旅2020”】

■2月28日(金)福岡 Bassic.  
■2月29日(土)札幌 Beggars Harlem 
■3月1日(日)秋田 カウンターアクション 
■3月2日(月)岩手(二戸) HOUSE OF PICNIC  
■3月4日(水)東広島 pasta amare  
■3月13日(金)柳川 Swing Bar Django 
■3月14日(土)熊本(八代) bar 7th chord 
■3月15日(日)行橋 Rock ‘n Roll Bar Memphis
■3月19日(木)高知 A’bar
■3月20日(金・祝)下北沢 Laguna
■3月22日(日)新潟(三条)Gallery Bar Veronica
■3月23日(月)福島 AS SOON AS  
■3月24日(火)仙台 HIGHBURY
■3月26日(木)静岡(御前崎) Cook House椿
■3月27日(金)大阪 新世界ヤンチャーズ
■3月28日(土)三重 COUNTRY HOUSE
■3月29日(日)名古屋 ROLLINGMAN
  
↓チケットご予約&公演詳細はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12542886703.html


The post 沢田研二の名曲「我が窮状」〜稀代のスーパースターの反骨精神、歌に込めた切なる願いとは? appeared first on TAP the POP.


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1679

Trending Articles